フレッシュな果実のニュアンスに満ちた、素晴らしいボディーの力強い赤ワイン！

ビエルソにて1752年からブドウ栽培の歴史を持つ家系に生まれる。バレンシアの醸造学校で学んだ後、実家であるボデガ・カストロ・ベントーサに参画。衛生管理の向上に加え、単一区画の概念を導入。少量生産に方向転換を行い、短期間での品質向上を成し遂げた。2007年には自身のドメーヌとなるボデガス・イ・ビニェドス・ラウル・ペレスを設立。メンシアとゴデーリョで生み出す唯一無二のワインは瞬く間に多くのワイン評論家・愛好家の心を掴んだ。

栽培・醸造では『自然をリスペクトし、ブドウに与える影響を最小限にする』がモットー。畑は馬を使って耕し、醸造では各区画の個性が発揮されるよう最低限のSO2のみ添加、オークのニュアンスがワインを覆わないよう新樽使用も控えている。『欠陥のあるワインは失敗作だ』と語るラウルの作品は、正確性と透明感を兼ね備えている。

「ラ・ビスカイナ ラ・ビトリアナ」は、バルトゥイエ最高の畑の1つと名高いビトリアナのメンシアを使用。樹齢約130年。熟した赤系果実の力強いアロマには下草やリコリスのヒントが感じられる。フレッシュな果実と滑らかなタンニンが一体となり、長い余韻へと繋がっていく。

ラウルはラポラオをより気に入っているが、評論家達はビトリアナに常により高いスコアを付け、一般的にもビスカイナに高い値段を付けて販売する生産者が多い。北向きの区画が90%以上を占めるラインナップの中でも最も冷涼な畑。地球温暖化の中でより存在感が増している。ラウル曰く、「ブルゴーニュで例えるとニュイ・サン・ジョルジュ的。ピュアで素朴でフレッシュ」

■2020年ヴィンテージ情報■
冬は暖かく乾燥しており、春の雨のほとんどは4月に降った。夏の始まり、特に7月は暑かった。それゆえ、ブドウの生育サイクルは進み、最終的に収穫も少し早かった。出来上がったワインはかなり温かみがあるが、程よい酸味もある。

■テクニカル情報■
樹齢：135年
畑：海抜500m、1.3ha 95%北向き、5%程度のみ南向き。
ロケーション：Valtuille de Abajo
バルトゥイエの最高の畑の1つ。4haの畑を7オーナーが所有。
土壌：北向きの斜面が砂質土壌、南向きの斜面が粘土質土壌
仕立て方：エスパリエ
栽培：剪定、耕作、収穫を含む、すべての畑作業は手作業で行う。
醸造：除梗せずにフードルで発酵し、60〜90日間マセラシオン。
無清澄、瓶詰前に軽く濾過。
熟成：フレンチオークの500L樽（3〜4年使用樽）で12ヶ月
生産本数：10,500本

Raul Perez La Vizcaina La Vitoriana
ラウル・ペレス ラ・ビスカイナ ラ・ビトリアナ
生産地：スペイン カスティーリャ・イ・レオン州
原産地呼称：D.O.BIERZO
品種：メンシア主体にトゥルソー
アルコール度数：13.5%
味わい：赤ワイン 辛口 フルボディ

ワインアドヴォケイト：97 ポイント
WA97 by Luis Gutierrez (2022.2.1) 飲み頃:2023-2029
2020年のラ・ビスカイナ ラ・ビトリアナは、主にトロンコニック型のオーク樽を熟成に使用し、バリックでの熟成期間は非常に短かった。このワインはアリカント・ブーシェを多くブレンドしており、白ブドウは使っていない。しかし、すべてのロジックに反して2019年よりもフィネスがある。生産本数：6,000本